
女性特有の健康課題に対し、テクノロジーを用いて解決するサービスや製品を指す「フェムテック」。最近ではかなり注目されメディアやイベント、展示会などで数多く取り上げられています。
同様に男性特有の健康課題に対して、テクノロジーを用いて解決する「メンテック」(Men+Technology)という言葉があります。本記事では、今後注目されるであろうメンテックについてチェックしていきたいと思います。
メンテックが対象としている男性特有の健康課題とは?
フェムテックでは、生理や出産前、出産後、更年期といった女性の健康課題を対象としています。メンテックが対象とする男性特有の健康課題は以下の通りです。
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男性不妊 |
不妊症の原因はさまざまですが、主に男性側が原因になっているものを男性不妊と言います。
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ED(勃起障害) |
EDは勃起障害・勃起不全と呼ばれ、勃起できなかったりそれを維持できなかったりします。血管や神経の障害からなるEDと精神的要因からなるEDがあります。EDは、軽度の人も含めると日本人の約3人に1人と言われており、多くの男性が抱える問題とも言えるでしょう。
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薄毛 |
早い人では、20代から悩むこともある薄毛は、目に見えてわかるため悩んでいる男性も多いです。原因として、男性ホルモンや遺伝、頭皮の血液循環などが挙げられます。ほかにもストレスや生活習慣の乱れなども。
AGA(男性型脱毛症)対策として、治療のほかにシャンプーやヘアケア商品もあります。AGAは男性特有の健康課題として、かなり前から注目されています。
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セクシャルウェルネス |
セクシャルウェルネス(セクシャルヘルスと同義)は性の健康を指す。身体的以外にも、性に関して精神的・社会的にも健康である状態。
WHO(世界保健機関)は、性の健康を中心的課題とし「性の権利の認識」、「ジェンダーの平等を促進」、「性暴力、性虐待の排除」、「セクシャリティに関する情報や教育の提供」、「性感染症の阻止と改善」、「性に関する悩みの認識と治療」、「性の喜びは幸福の要素であるという認識の確立」を掲げています。
メンテックの動き

女性特有の健康課題を対象としているフェムテックは2021年頃から日本で注目され、今では大々的なイベントや展示会などが開催されています。一方メンテックが注目されつつあるのは、最近になってからです。しかし、男性特有の健康課題に挙げられた問題は、男性だけの問題ではないというのが実際のところでしょう。
子どもを望んでいる夫婦の男性が不妊症であった場合、パートナーである女性も深く関わってきます。そのため、フェムテックだけではなくメンテックも同様に注目され、必要なものとなっていくでしょう。
アメリカでは、2017年にセクシャルウェルネスやEDなどの領域のサービスを展開した企業が創業5年で上場したという例もあります。それだけ、男性も周囲に相談できない特有の悩みを持ち解決を願っている人がいるのでしょう。
それぞれが悩みを解決できるように

2021年、2022年と盛り上がりを見せた女性特有の健康課題をテクノロジーを用いて解決する、フェムテックですが、その男性版であるメンテックも今後盛り上がりを見せる分野になってきます。
男性が女性の健康課題を、女性が男性の健康課題を互いに意識することで、自分にはない悩みや問題を知りよりよい生活を送れることになるでしょう。どちらの健康課題も身近にあり、なかなか他者に相談できない内容も多く存在します。しかし、これらが発展していくことでもっと相談しやすく、課題に取り組みやすい世の中になるかもしれません。
feel.では、女性のセルフケアに関連する製品や情報を発信しています。「美と性を繋ぐセルフケアプロダクト」をコンセプトに多くの女性が美しく健康に過ごせるよう、お手伝いしていきます。
※不妊症・・・子どもを作り始めて1年以上経過しても、自然妊娠しない状態を指す。